2007年のスイーツ界をにぎわせたのは、「塩」を使ったものだった。しょっぱい塩×甘いという正反対の組み合わせが話のネタになるうえ、実際に食べれば“意外と美味しい!”とスイーツ好きの心をつかんだ。そして、2008年。新しいスイーツを生み出す天才たちが次に目をつけたのが、日本のソウルフード「しょうゆ」。3月20日にはキットカットから「しょうゆ風味」が発売されるほか、憧れパティシエや各地の「しょうゆスイーツ」にも注目が集まっている。日本人の食文化ではお馴染みのしょうゆが、チョコやクリームと合体するとどんな味になるのだろうか?
辻口博啓氏が手がける、和スイーツ専門店『和楽紅屋』で販売されているのが「七尾鳥居醤油ロール」。和の素材を取り入れることで新しいスイーツを生みだす辻口氏は、自身が生まれ育った石川県の七尾鳥居醤油を使用して、このロールケーキにたどりついた。2年間熟成した濃口しょうゆをふわふわのスポンジ生地とカスタードクリームに入れたケーキは、箱を開けた瞬間からふわりとしょうゆの香りがただよい、故郷を想うような懐かしい気持ちに誘われる。ひと口ほおばれば、柔らかな甘さの中にほんのり感じる“しょうゆの味”。まるでキャラメルのような味わいがくせになりそう。
コンビ二スイーツの定番『キットカット』から、今年3月20日に鮮烈デビューしたのが「キットカット しょうゆ風味」。ご当地おみやげとして東京限定で発売される「しょうゆ風味」は、江戸時代から佃煮や江戸前寿司などで東京に根付くしょうゆ文化をキットカットで表現したもの。ホワイトチョコレートのまろやかな甘さに、江戸前のしょうゆの香りとしょっぱさを効かせた味わいは、意外なほどすっきりと美味しく後をひく。しょうゆ×チョコレートという異色コラボのインパクトと、しょうゆの別名「むらさき」カラーを採用した高級感のあるパッケージは、ちょっとしたおもたせにも喜ばれるはず。
バニラなどの甘い香り成分が含まれているしょうゆは、アイスクリームとの相性もいいという。岐阜県にある醤油蔵元・山川醸造がおとりよせ商品のひとつとして販売したところ大ヒットしたのが「アイスクリームにかける醤油」。とろとろしたシロップをお値打ちアイスクリームにかけて混ぜれば、キャラメルやみたらしのよう! 甘さも引き締まり、プレミアムアイスに負けない高級感ある味わいとなる。そして旅行者のクチコミで広がっているのが、秋田・角館にあるお菓子のくらたの「元祖しょうゆソフトクリーム」。嘉永6年(1853年) 創業の伝統ある安藤醸造元で特別に作られた“うす塩醤油”を使ったその味は、なめらかで香ばしく、数々の東北アイスグランプリを受賞するほどの人気ぶり。それぞれの土地で育まれたしょうゆアイスは、一度食べてみる価値がありそう。
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